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​日本産 うるし

漆なくして、漆工芸も金継ぎもあり得ない。まさに生きた「ギビング・ツリー」(the Giving Tree) である漆の本質を理解することから始めてみませんか。

現在、日本で精製される漆の原料の97%は海外輸入

日本は戦後の産業復興のため、スギ・ヒノキを中心とした林業に力を注いできました。80年代から90年代にかけての経済成長により、労働力も首都圏にシフトし、安価で大量生産されるプラスチック製の輸入品が消費市場を席巻しました。

 

また、高齢化や後継者不足もあり、漆の木の栽培は衰退し、現在のような状態になりました。 

 

森づくりは時間がかかるため、収穫量が少なく高級な日本産の漆は、安価な輸入漆と競合することになってしまいました。

課題・取り組み

漆工芸の復興と保護のため、2018年から国宝や世界遺産の修復に国産漆を使用することが義務づけられました。 これにより、国産漆の需要は年間2.2トンに増加すると予想されます。現在の供給量はこの需要に追いついていません。

今後何十年も輸入への依存が続くでしょう。しかし 近年、グローバルサプライチェーンの脆弱性が指摘されており、生産コストの上昇や中国農村部の労働力の減少に加え、そもそも輸入のみに依存することは持続可能ではありません。

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日光 東照宮

なぜ日本産の漆なのか?

漆の木はアジア各国で栽培されています。漆の成分は種類によって異なります。日本の漆は、ウルシオールを多く含むため、透明度が高く、美しい光沢があり、耐久性があることが知られています。日本の栽培と精製の職人技:勤勉さ、受け継がれた伝統技、自然への敬意、細部へのこだわり、これらすべてが日本産漆の卓越した品質として賞賛される理由となっています。

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再出発、3%から

Re-Start, from 3%

日本で消費される漆の3%は、東京の北に位置する岩手県と茨城県で算出しています。 茨城県の小さな田舎町、大子町は、その3%を維持し、さらに拡大しようと努力している数少ない町のひとつです。 一握りの漆の林業家が、毎年意欲的な目標を掲げて増産に邁進していますが、林業は自然の営みであり、その努力が実を結ぶには長い年月がかかります。

大子漆

大子町には、歴史と栽培の知恵が備わっています。 

漆の林業は、その知識を次世代の栽培者に教え、共有することに専念しています。

Urushi composition
Japanese lacquer urushi

ウルシオール

天然漆の樹液の有効成分はウルシオールです。この透明な液体が、日本の漆の特徴である高い透明性と光沢を生み出しているのです。

また、「有毒漆」タイプのアレルギー反応を起こす成分でもあります。

生漆の組成例:

​日本(大子)
日本(他地域)
中国
ベトナム
ミヤンマ
72.3% ルシオール
67.3% ルシオール
65.0% ルシオール
52.5% ラコール
69.5% チチオール
20.1% H2O
25.1% H2O
27.5% H2O
32.5% H2O
26.8% H20

生うるしの有効成分には、少量のガム(±6%)、糖タンパク質(2%以下)が含まれています。データ提供:茨城県大子町 

ウルシオールの含有量が最も多く、水分の含有量が最も少ない大子漆は、硬化して高い透明性、耐久性、美しい光沢を持つ仕上がりになります。

漆の一滴は血の一滴

"A Drop of Urushi is a Drop of Blood."

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原点

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